終活は、人生の最終段階に向けて行う様々な準備活動のことを指します。その中でも、生前整理は特に重要な作業です。生前整理を通して必要な物と不要な物を仕分けることで、後々家族にかかる負担が減らせるだけでなく、自身の生活をよりシンプルで快適なものにできます。本記事では、生前整理の具体的な方法と注意点をご紹介します。

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終活で行う生前整理のやり方

生前整理とは、自らの死に備えて、自分が生きているうちに、身の回りのあらゆる物を整理・処分する作業です。ここでは、以下の4つのカテゴリーに分けて生前整理のやり方をご紹介します。

• 財産の整理
• 身の回りの整理
•  デジタル情報の整理
• 人間関係の整理

財産の整理

終活として財産を整理するには、まず初めに、一目で全ての財産が把握できるような一覧表を作る必要があります。預貯金、現金、不動産、株、車、保険、貴重品など全ての資産と債務をリストアップしましょう。

次に、不動産なら物件の場所や評価額、銀行口座ならアカウント情報、投資なら証券口座情報など、各財産についての詳細情報をまとめます。保有している全ての財産が把握出来たら、最後に、どの財産を誰に相続させたいのかを遺言書に記します。

身の回りの整理

終活のために行う身の回りの整理は、家の中にある物全てが対象となります。そのため、膨大な時間と労力が必要となり、片付けが思うように進まない場合もあるでしょう。スムーズに身の回りの整理を行うには、片付ける場所を区切りながら、計画的に進めていくことが重要です。

家具・家電・雑貨

普段使用している家具・家電・雑貨は、「残すもの」と「処分するもの」に仕分けます。処分する方法としては、ゴミとして捨てるだけでなく、寄贈したり売却したりもできるため、片付ける物の種類や状態に合う方法で処分しましょう。

重要書類や貴重品

生前整理をする際に、間違って重要書類や貴重品を捨ててしまわないよう、細心の注意を払わなければなりません。重要書類や貴重品として保管しておくべき物の例は以下の通りです。

• 保険証
• 運転免許証
• マイナンバーカード
• 金融関連の書類
• 不動産関連の書類
• 税金関係の通知書類
• 各種契約書類
• 通帳
• 印鑑
• 宝石
• 鍵

書類は、種類ごとにフォルダに入れて、必要な時にすぐに取り出せるよう収納する場所を決めておきましょう。貴重品も専用の収納ボックスや金庫など、安全な場所に保管しておくと安心です。

デジタル情報の整理

近年では、情報をデジタル化して保存することが多くなりました。そのため、デジタル情報の整理は、終活の中でも欠かせない作業の一つです。パソコンやスマートフォンに入っている写真や動画、連絡先などの情報は、必要に応じて削除し、整理するようにしましょう。

SNSや各種サイトのアカウントは、使用していないものがあれば削除し、その他はログイン時に必要となるID・パスワードをエンディングノートに記し、家族へ伝えておきます。もし、他の人に見られたくない情報がある場合は、データを自動削除できるソフトもあるので、検討してみるのもおすすめです。

人間関係の整理

スマートフォンに保存されている連絡先の中には、全く交流がない人も多く含まれている可能性があります。忙しい生活の中で、残り限られた時間を有効に使うには、自分にとって大切な人々へ感謝の気持ちを伝えながら過ごすことが重要です。人間関係を見つめ直す時は、どの関係が最も重要で、自分にとって価値のある存在なのかを考えながら整理しましょう。

生前整理を行う際の注意点

生前整理を行う際に最も注意するべきポイントは、大切な物を間違って捨てないことです。重要書類や貴重品はもちろん、思い出の品など、大切な物を捨ててしまったら、二度と手元に戻って来ません。家族の意見や希望を聞き、しっかりと検討した上で処分するようにしましょう。

また、生前整理では、膨大な量の物を片付けます。そのため、一つ一つに対して思い出を振り返っていては、整理が進まなくなってしまいます。しっかりと判断する必要はありますが、あまり時間をかけ過ぎないようにしましょう。キッチンや洗面所など判断しやすい場所から始めたり、期限を決めたりしながら進めるのがおすすめです。

計画的に生前整理を行おう

今回は、終活で生前整理を行う方法や、整理を行う際に注意するべきポイントをご紹介しました。時間がかかる作業となるため、事前に計画を立てて進めていくことをおすすめします。

財産、身の回りの物、デジタル情報、人間関係など様々なカテゴリーの整理がありますが、大変な作業である分、人生の最終段階に向けた準備としてとても大切です。周りにあったものが一つずつ整理されていくのを見れば、身も心もスッキリとしていくでしょう。