一人暮らしの親族が亡くなったら?遺品整理の進め方と注意点を解説
一人暮らしの親族が亡くなった場合、その親族が暮らしていた家の片付けは残された方たちの責任となります。遺品整理という作業は、故人との最後の対話であり亡くなった方の人生を振り返る大切な機会でもあります。本記事では、遺品整理を進める上で必要な準備から具体的な作業内容まで詳しく解説します。大切な人との別れをしっかりと受け止められるよう、心情面にも配慮しながら作業を進めていきましょう。
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一人暮らしの親族が亡くなった場合の遺品整理の進め方
一人暮らしの親族の遺品整理は、複雑で時間のかかる作業であるため適切な順番で計画的に行うことが重要です。長年の生活の中で集められたさまざまな品々を丁寧に整理するためにも今回紹介する手順に沿って遺品整理を進めましょう。
遺品整理の準備
遺品整理の最初のステップは、親族や関係者に連絡を入れることです。相続問題にも関係する作業なので、遺品整理を行う日程や分担など詳しい内容を親族全員と共有しておきましょう。
関係者が集まったら遺品整理を始める前に、まずは故人が遺言書を残しているかどうか確認しなければなりません。遺言書には、財産や特定の品の取り扱い方が指示されていることがあるので、その指示に従って遺品整理を進めましょう。また、作業を始める前に以下のような道具を事前に用意しておくと便利です。
- ゴミ袋
- 段ボール
- マスク
- ビニール手袋
- ペン
遺品の仕分け
遺品を整理する際は、以下の通り4つのカテゴリーに分けると作業がスムーズに進みます。
- 貴重品
- 必要な物
- 不必要な物
- 形見分けする物
まずは通帳や印鑑、土地の権利書といった重要書類を探しましょう。続いてキッチンやリビング、寝室など部屋ごとに分けて遺品の仕分けを行います。ダンボールに「必要な物」「不必要な物」「形見分けする物」と書いておくと、わかりやすいのでおすすめです。
不用品の処分
不用品を処分する際は、自治体のルールを守ることが大切です。可燃ごみ、不燃ごみ、粗大ごみなど、地域のルールに従って適切に分別しましょう。処分するものが多い場合は、専門の業者に依頼して一気に回収してもらうと作業が捗るのでおすすめです。まだ使用できる物は、リサイクルショップに持って行ったり寄付をしたりすることで、故人が大切にしていた物を別の形で活かすことができます。
思い出の品の保管
故人との思い出が詰まった品々は、他の遺品と混ざらないよう慎重に扱いましょう。アルバムや手紙、故人が日頃から使用していた物などは、家族で分け合うか誰かが代表して保管するかを話し合って決めます。形見として分ける場合は、家族間でよく話し合い不公平にならないように進めましょう。
大切な思い出の品を取っておきたいけれど保管スペースが無くて困っている方には、写真やビデオをデジタル化して保存するという方法がおすすめです。
清掃
遺品整理が終わった後は、住居全体を清掃します。床や壁の汚れを落とし、窓を拭き、故人が大切にしてきた住まいを丁寧に清めましょう。この作業は、故人との別れを心の中で受け入れていくことにもつながります。さまざまな理由から自分で掃除するのが難しい場合は、専門の清掃業者に依頼する方法もあるのでぜひ活用してみてください。
一人暮らしの遺品整理の特徴と注意点
一人暮らしの親族が亡くなった場合、遺品整理には独特の課題があります。特に発見が遅れるケースでは、住居内の状況が悪化しやすく、整理に時間がかかってしまうことがあります。また、故人が賃貸物件に住んでいた場合、退去期限を意識しながら作業を進めなければなりません。
さらに一人暮らしの場合は他の家族と暮らしている場合と異なり、故人の意思を直接確認する機会が少ないため、遺品を仕分ける際により慎重な判断が求められます。
注意点を意識しながら一人暮らししていた親族の遺品整理を進めよう
本記事では、遺品整理を進める上で必要な準備と具体的な作業内容を解説しました。一人暮らしの親族の遺品整理は心身ともに負担の大きい作業ですが、故人の人生を丁寧に締めくくる上で大切な過程です。今回紹介した内容を参考にしながら、心身ともに無理のない範囲で丁寧に作業を進めて行きましょう。
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