茶釜の正しい使い方は?種類や手入れの方法を茶道初心者向けに解説
茶釜は、茶会で湯を沸かすために欠かせない道具ですが、その種類や正しい使い方が分からないという方も多いのでしょうか?そこで本記事では、茶釜の使い方や選び方、手入れ方法などの基礎知識を初心者向けに分かりやすく解説します。茶釜に対する理解を深めたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むための時間:3分
茶釜とは
茶釜は、茶道で湯を沸かすために用いられる鉄製の道具です。茶釜にはさまざまな形状やデザインがあり、茶室の雰囲気や季節に応じて選ばれます。実用的なのはもちろんですが、他の茶器同様に歴史的価値を評価されており、観賞用としても重宝されています。
茶釜の主な種類
茶釜は、大まかに以下の2種に大別できます。
炉釜
炉釜は、冬季の茶道具として伝統的に使用される鉄製の釜です。主に畳の床に据え付けられた炉で使用され、大型で深みのある形状が特徴です。季節感と重厚な雰囲気を演出し、茶会の冬の趣を表現します。
風炉釜
風炉釜は、春から秋にかけて使用される軽量で小型の茶釜です。可搬式の風炉に載せて使用するもので、手軽に設置することができます。デザインは比較的シンプルで、季節の移ろいを感じさせる軽やかな印象があります。囲炉裏が自宅にない場合は、風炉釜を選ぶ方がほとんどです。
初心者が選ぶべき茶釜の特徴
初心者は、まず軽量で扱いやすい茶釜を選びましょう。鉄瓶自体の重さや取っ手の使いやすさ、形状のバランスを調べるために、実際に手に取って選ぶことが大切です。茶釜の中には、非常に高額な物もあるため、価格帯も調べておきましょう。
茶釜の使い方とポイント
ここからは、茶釜の使い方とポイントを以下のステップに分けて解説します。
- 準備
- 火にかける
- 湯を沸かす
それぞれの工程を、見ていきましょう。
準備
使用前に内部を軽く水ですすぎ、ほこりや汚れを取り除きます。急激な温度変化を避けるため、常温の水かぬるめのお湯を入れましょう。
火にかける
釜の中に水を注ぎ、湯を沸かします。鉄製の茶釜は急激な温度変化に弱いため、火加減に注意が必要です。
湯を沸かす
火力を調整しながら、静かにお湯を沸かしましょう。また、茶会の雰囲気を感じながら湯の音を楽しむことも、茶道の醍醐味の一つです。
茶釜の手入れ方法
使用後は、お湯を完全に捨てて柔らかい布で水分を丁寧に拭き取り、内部を乾燥させます。水分が残ると錆の原因になるため注意しましょう。定期的に食用油を薄く塗布することで、錆を予防し、茶釜の艶を保つことができます。
保管する際の注意点
茶釜を保管する際には、以下の点に注意しましょう。
- 直射日光を避ける
- 箱や布に入れる
- 使用後は乾燥させる
それぞれ、解説します。
直射日光を避ける
茶釜を保管する際は、直射日光を避けることが重要です。紫外線によって鉄が劣化して変色や錆の原因になるため、日が当たらない風通しの良い暗所で保管しましょう。時間帯によって日が当たる可能性がある場所に収納する場合は、専用の箱や布で覆うとさらに安心です。
箱や布に入れる
茶釜は、非常にデリケートな茶道具です。保管する際には、専用の桐箱や柔らかい布で包みましょう。箱や布で包むことで、茶釜をほこりや湿気から守り、錆や汚れの発生を防ぐことができます。また、万が一落としてしまったときなどに、衝撃や傷がつくのを防ぐ役割も果たします。保管用の箱は、通気性が良い木製のものがおすすめです。布で包む場合は、柔らかく乾燥した素材を使用してください。
使用後は乾燥させる
茶釜は使用後にしっかり乾燥させることが重要です。内部に残った湯を完全に捨て、柔らかい布で拭き取った後、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。乾燥を十分に行った上で保管用の箱や布に包むことで、茶釜を美しい状態で長く保つことができます。
茶釜を知れば、茶道がもっと楽しくなる
茶釜は、茶道において代表的な道具であり、その使い方や手入れ方法を正しく学ぶことで、茶道への理解が深まります。茶道に興味がある方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
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