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古美術品にカビが生えたら?除去方法や発生を抑える方法を解説

カビが生えるのを注意したい古美術品(掛け軸)のイメージ

 

掛け軸やアンティーク絵画など、紙素材の古美術品や木製の彫刻はカビが生えてしまうことがあります。カビは放置してしまうと胞子が絵の具や木材の中にも入り込み、表面が割れたり色彩が失われたりと作品の価値を大きく下げてしまう危険があります。また、カビが生えてから時間が経つほど除去が難しくなるので注意が必要です。

 

今回は古美術品にカビが生えてしまった場合の除去方法や、そもそもカビを発生させないための対策方法をご紹介します。

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古美術品のカビの除去方法

古美術品にカビが生えてしまった場合の除去方法を解説します。

ごく軽いカビは個人でも対応可能

古美術品に生えたカビは、ごく軽いものであれば個人でも対処することができます。対処方法としては、消毒用エタノールを乾いた布に含ませてカビを拭き取っていきます。この時、力が強いと作品を傷付けてしまう恐れがあるので、十分に注意してください。

 

また、市販の掃除用品にカビ取りクリーナーなどがありますが、それらは水周り専用のものであり、美術品には適していません。むしろ作品を傷めてしまうので、絶対に使用しないでください。

絵画・掛け軸など拭き取りが難しい場合は業者へ

古美術品として価値が高い物や、カビに気付くのが遅れて広範囲に生えてしまったり胞子が根深く入り込んでしまったりした場合は、個人での対処は非常に困難です。

 

きれいに拭き取れなかったり、作品を傷めてしまったりする危険があるので、無理をせず修復の専門業者に依頼しましょう。専用の薬剤でカビを殺菌した上でクリーニングするため、カビの除去だけではなく作品をきれいに蘇らせたい場合にもおすすめです。

カビを発生させないためには?

カビは生え具合によっては専門の業者に依頼しても完全に取り除くのが困難な場合もあります。そのため、そもそもカビを発生させないために日頃から注意しましょう。ここでは、カビの発生を未然に防ぐための対処法をご紹介します。

保管場所に気を付ける

古美術品を普段は飾らずにしまってあるという場合は、保管場所の環境に注意しましょう。カビが発生する条件は気温・湿度・栄養・酸素の4つが揃うことですが、その中でも湿度が重要です。湿度が60%を超えるとカビが発生すると言われており、特に日本の気候は高温多湿でカビが生えやすいため、保管場所の湿度が高くならないように気を付けなければなりません。

 

保管場所は湿度が高くなりにくい場所を選び、3ヶ月に1度ほどは保管場所から出して虫干しをするようにしましょう。虫干しをする際はしっかりと湿気を取り除くために、晴れた日の湿度が低い時間帯である10~15時の間に2~3時間は干すようにしてください。

部屋・保管場所の掃除をこまめにする

古美術品を部屋に飾ってある場合は「湿気はそんなに溜まらないだろう」と油断しがち。しかし、湿気は少なくても飾ってあるうちにホコリが溜まると、カビはそれらを餌にして増殖してしまいます。古美術品が飾ってある部屋や保管場所はこまめに掃除して、カビに餌を与えないようにしましょう。とくに額縁の上部や裏は盲点になりがちなので、掃除の際はホコリが残らないように隅々までチェックしましょう。

古美術品にカビを発生させないようにこまめな手入れを

価値がある古美術品でも、カビが生えると見た目や価値が大きく損なわれてしまいます。カビは一度生えると除去は困難で、時には専門業者の手を持ってしても完全に直せないケースもあります。そのため、そもそもカビが生えないように、注意をしなければなりません。保管場所や飾る場所は湿気が少ない場所を選び、カビの餌となるホコリが溜まらないようにこまめな掃除を心がけましょう。

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