高く売れる骨董品とは?売れないものや売却のポイントも紹介
一口に骨董品といっても、さまざまな種類があり、高値が付くものとそうでないものがあります。本記事では、高価買取が期待できる骨董品と、売りにくい骨董品の特徴を解説します。また、骨董品を高く売るコツも紹介するので、骨董品の売却を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を読むための時間:5分
高く売れる可能性がある骨董品
高値が付きやすい骨董品には、以下の5つが挙げられます。
- 絵画・掛け軸
- 彫刻・美術品
- 家具
- アクセサリー・装飾品
- 陶器・食器
絵画・掛け軸
絵画や掛け軸は、世界的にも著名な作家の作品であれば、数百万円から一千万円を超える価格で取引されることも少なくありません。
彫刻・美術品
石や木を彫った彫刻作品や、粘土や金属で形作った立体的な美術品も、高値で取引されるケースが多くあります。
家具
現代にはない古い家具も、アンティーク家具として高価買取が期待できます。とくに西洋の家具は高値が付きやすい傾向があります。
アクセサリー・装飾品
古いアクセサリーや時計などの装飾品も、高価買取の対象となるケースがあります。ブランド時計は、壊れていても部品を回収したり、コレクター向けに販売したりする目的で想像以上の値段が付くこともあるので、壊れているからと処分せず鑑定に出すことをおすすめします。
陶器・食器
日本や海外の伝統的な陶器や食器も、高値で取引される可能性があります。とくに有名ブランドのものや、著名な作家のものは、数百万円の価格が付くことも珍しくありません。
高く売れる骨董品の特徴
高値が付く骨董品には、以下の特徴があります。
- 著名な作家の作品である
- コレクターが多い
- 現代でもニーズがある
- 年代物で希少性がある
- 高価な素材が使われている
著名な作家の作品である
骨董品の価値は、作成者やメーカーによって決まるといっても過言ではありません。品物自体や付属の鑑定書に作者名やメーカー名が印字されていないかチェックしてみましょう。
コレクターが多い
物の価値は需要によっても左右されます。コレクターが多い品は価値が上がりやすいため、多少傷や汚れがあっても、高値で取引されるケースがあります。
現代でもニーズがある
生活に関連する骨董品は、現代の生活様式に合っているものであれば、高く売れる可能性があります。たとえば、西洋のアンティーク家具や食器は現代でも生活に取り入れやすいので人気です。
年代物で希少性がある
古いものほど、良好な状態を保つのは難しいものです。とくに壊れやすい陶磁器や保存が難しい絵画類は希少価値が付きやすいでしょう。また、製作数が少ないものも、高値が付く傾向があります。
高価な素材が使われている
骨董品の素材に金・銀・珊瑚など、高価なものが使われている場合、高値で取引される可能性は非常に高いです。
売れにくい骨董品
以下の骨董品は、価値が付きにくかったり、買い手が少なかったりする傾向があります。
- ひな人形・日本人形
- 動物のはく製
- 仏壇
- 大きな家具
- 庭石
ひな人形・日本人形
ひな人形は、一般的には生まれた子どもの成長を祈念するために飾られます。そのため、他の家庭のひな人形は使用しづらいと考える人は多く、状態が良いものでも買い手が現れにくいでしょう。また、日本の生活様式が洋風化するにつれて、日本人形を飾る家庭は少なくなっています。このことから、日本人形も売れにくい骨董品のひとつといえます。
動物のはく製
現代では動物愛護の観念が世界的に広まっており、動物のはく製のニーズは大きく減少しています。また、ワシントン条約によって、現在では取引が禁止されている動物もいるため、動物のはく製や標本は買い手が付きにくくなっています。
仏壇
仏壇は一般的に高額な品です。しかし、人の魂が宿っていたものなので、他の家庭で使われていたものを使用したいと思う人はほとんどいないと考えられます。
大きな家具
高価買取が期待できることもある家具ですが、大型の箪笥やテーブルなど、大きすぎる家具は売れにくい傾向があります。
庭石
日本庭園に置かれる庭石も、買い手が付きにくい骨董品のひとつです。運搬・搬入に多額の費用がかかるだけでなく、近年では日本庭園を持つ家庭が減っていることが売れにくい要因です。
売れない骨董品の特徴
売れにくい骨董品の特徴には、以下3つが挙げられます。
- 需要が少ない
- 状態が悪い
- 売却が制限されるケースがある
需要が少ない
購入時点では価値が高かったものや、生産数が少なく希少価値が高いものでも、需要が少なければ買い手が付きません。
状態が悪い
傷や汚れが付いていたり、壊れていたりして状態が悪い品物も、価値が付きにくくなります。わずかな傷や汚れでも大きく価値が下がってしまうケースがあるので、骨董品を保存する際は、十分に注意が必要です。
売却が制限されるケースがある
売却時に法律に接触する可能性がある品物は売却が難しく、買取を断られるケースもあります。
- 銃刀法に接触するもの
- 絶滅危惧種に関連するもの
銃刀法に接触するもの
日本刀や火縄銃などの武具は、売買の際に銃刀法に触れる可能性があります。銃刀法で定められた武具を売却するには、都道府県教育委員会が主催する「銃砲刀剣類登録審査会」で審査を受けて、登録証を発行してもらわなければなりません。また、剣類や銃砲を所持する際に必要な「鉄砲刀剣類登録証」がないと買取の対象にならないこともあるので、注意が必要です。
絶滅危惧種に関連するもの
象牙や海亀の甲羅は、高値が付く品物ですが、現在の日本ではワシントン条約により基本的に取引が禁止されています。条約で規制される以前に国内で取得したものは、登録申請を行うことで売買や譲渡が可能となりますが、申請書がないものは売却できません。
骨董品を高く売るコツ
骨董品を売却する際は、以下6つのポイントを押さえましょう。
- 専門店に持ち込む
- 付属品や箱も揃えておく
- 複数ある場合はまとめて売却する
- 早めに査定・売りに出す
- 適切な状態で保存する
- むやみに手入れをしない
専門店に持ち込む
骨董品を高く売るためには、正しい価値を見極めてもらうことが大切です。売却したい骨董品と同じカテゴリーの品物を専門に取り扱う店に持ち込むことで、品物の価値を正しく査定してもらえる可能性が高まります。
付属品や箱も揃えておく
骨董品は付属品の有無でも、価値が変わります。鑑定書や説明書、共箱など、付属品はできるだけ揃えて査定や買取に出しましょう。
複数ある場合はまとめて売却する
売却したい骨董品が複数ある場合は、まとめて同一店舗に売ると高値で買い取ってもらえる可能性があります。
早めに査定・売りに出す
骨董品は、きちんと管理や保管していても経年による劣化は防げません。できるだけ高く売りたいのであれば、早めに査定や買取に出しましょう。
適切な状態で保存する
骨董品は傷や汚れ、色褪せ、カビなどの劣化により価値が下がってしまいます。近いうちに売却する予定がない場合、直射日光が当たらない風通しの良い場所で適切に保管しましょう。
むやみに手入れをしない
骨董品の汚れやカビを落とそうと、素人が手入れをすると、汚れが余計に広がったり傷付いたりするおそれがあります。また、手指の油や汗で劣化が早まることもあるので、むやみに触れないようにしましょう。
骨董品の特徴を見極めて売却額を上げましょう
骨董品にはさまざまな種類がありますが、有名な作家の作品やコレクターが多い品物は、高値が付きやすい傾向があります。一方、現代では需要が少なかったり、状態が悪かったりするものは買い手が付きにくいでしょう。骨董品をできるだけ高く売るためには、専門店で確かな鑑定を受けることが大切です。また、時が経つほど劣化が進むので、早めに査定に出しましょう。