アパート経営を相続する際の注意点とは?生前贈与についても解説
親が経営していたアパートを相続する場合には、リスクを知った上で適切な対処を行うことが大切です。最善の選択を行うために、まず不動産の相続についての知識をつけましょう。そこで今回は、アパート経営を親から相続する方法や注意点ついて詳しくご紹介します。
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アパート経営を相続する方法
まずは、親が経営していたアパートを相続する方法についてみていきましょう。
ローン残高と所有者を決める
アパート経営を相続した場合、一番に行うのがローン残高の確認です。残高の有無によって遺産分割をどのように行うのかも変わってくるため、しっかりと明確にしておきましょう。
次に、遺産分割協議を行い相続人の中で誰がアパートを相続するのかを決めます。不動産は株式や金銭とは違いきれいに等分するのが難しいという特徴があります。トラブルにも発展しやすいため、遺言状があるかどうか、その他の遺産がどれくらいあるのかを把握した上で話し合いを進めてください。
名義を変更する
アパートを相続する人が決まったら、アパートの名義を被相続人から相続人に変更します。この名義を変更する相続登記という手続きは義務ではないものの、権利関係を明らかにしトラブルを防ぐためにも早めに行っておくようにしましょう。
賃借人に報告する
相続が発生して新しい経営者が決まったら、賃借人に挨拶を行います。また、万が一被相続人の口座が凍結されてしまうと、家賃の受け取りに問題が生じてしまいます。挨拶の際には、家賃の振込先の変更も忘れずに伝えてください。
アパート経営を行うべきか決める
アパートの相続が決まったとはいえ、必ずしもその後も経営を続けなければいけないというわけではありません。アパートの状態や経営状況を把握した上で、総合的に検討するようにしてください。
経営にはリスクがつきもの
アパート経営にはリスクがつきものです。例えば、空室が続いてしまえば家賃収入を得ることはできません。また、家賃の滞納が起きたり、火災や地震などの被害を受けてしまったりというリスクもあるでしょう。さらに、築年数によっては修繕費に多大な金額が必要になることもあります。経営を続ける場合には知識を身につけリスクに備えることが大切です。
売却するのもおすすめ
リスクが多すぎてアパート経営を続けたくないという方は、思い切って売却を検討するのもよいでしょう。不動産の売却を成功させるためには、良心的な不動産業者を見つけることが一番のポイントです。不動産一括査定サイトなどを利用して、信頼できる不動産業者を見つけましょう。
アパート経営を相続する際の注意点
ここでは、アパート経営を相続する際の注意点についてご紹介します。
兄弟で共有名義にしないようにする
アパート経営の相続を兄弟の共有名義にする人も少なくありません。一見、平等でトラブルが少ないように見える方法ですが、実際には後でもめ事に発展してしまうことが多くあまりおすすめできません。
また、兄弟て共有名義にしていると、将来的に新しい相続が発生した場合に権利が複雑化してしまう可能性があります。さらに、老朽化に対する修繕費用の負担やトラブル対応などを行う際、全員で意見をまとめるのも簡単ではありません。可能であれば、単独名義で相続するのがおすすめです。
準確定申告を行う
家賃収入が発生するアパートを相続した場合には、準確定申告が必要になります。準確定申告というのは、相続発生時までに被相続人が得た所得に関する確定申告を相続人が行うという仕組みです。相続から4か月以内に行う必要があるので、すぐに準備を始めましょう。
まとめ
今回は、アパート経営を相続する方法や相続に関する注意点をご紹介しました。何かと揉め事が起きがちな相続ですが、単独名義にしたり、アパート経営のリスクを検討したりすることで安心して相続することが可能です。不動産会社に相談しながら、その状況やアパートの状態に合わせた対策を考えてみましょう。